爪楊枝(2/3)
- 新聞 麻布報道
- 2月3日
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▼今日15時、本年度本校入試の合格者が発表された。受験者各位にはその健闘を讃え、敬意を表する。筆者自身も中庭で自身の番号を探したことを思い出した。早稲田中学の入試を終え、急ぎ足で登った有栖川公園横の坂道は今でも忘れられない。
▼中学受験は受験者当人にあまりにも分が悪いギャンブルと言える。合格後の生活が理想と合う保証はないし、不合格だった後の生活がどうなるのかは誰にも分からない。
▼そんな中で情報を正しく取捨選択し、その上で主体的な判断ができる段階で中学受験を志す小学生が一体何人いるだろうか。無自覚なまま、小学生はリスクを背負わされる。
▼桜が咲くにはまだ寒すぎる空を見上げてみる。合格した受験生が羽ばたくことになる青空を見つめ、なんだか嬉しい気持ちになる。だが、涙を落とさないように上を向く受験生の想いに触れ、やりきれない気持ちにもなる。
▼改めて、受験生諸君に万雷の拍手を贈る。諸君らが2月1日、寒空の下正門を潜った経験がいつか何かの助けになることを心から願う。
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